MidoNote

コミュ障理系院卒が普通になるまでの記録

創造・発想力が鍛えられる1冊!「メタ思考トレーニング」細谷功著

「創造力を身につけたい」「捻ったアイデアを生み出したい」

そんな人にオススメの本を紹介します。

メタ思考トレーニング です。

なぜこの本を読んだのか

「メタ」って言葉、身の回りでよく聞きますよね。

  • メタ認知
  • メタカード
  • メタ発言
  • トップメタ

などなど……

 

そんな風に「メタ」という言葉が気になっていた中、たまたま読んだ次のブログ記事がきっかけです。

「人生がイージーになる」めっちゃ魅力的な響きですよね。

新書ってことで値段も手頃だったので、ついポチっちゃいました。

基本情報

どんな本か

端的に紹介すると、次の3つ。

  1. 「メタ思考とは何か?」という根本的な部分の説明
  2. メタ思考を実践するための具体的な考え方
  3. メタ思考を鍛えるための演習問題

とくに1と2が有意義だったので、紹介する。

目次

第1章 ウォームアップ編

(「自分勝手さ」を思い知ろう「自己矛盾」を探してみよう ほか)

第2章 Why型思考のトレーニング

(基本編・実践編)

第3章 アナロジー思考のトレーニング

(アナロジーとは?アナロジーは「抽象化」+「具体化」 ほか)

第4章 ビジネスアナロジーのトレーニング

(新聞と百科事典の共通点は?コピー機とエレベーターの共通点は? ほか)

そもそもメタ思考とは何か

なぜメタ思考が必要なのか

文字通りの意味は「あるものを1つ上の視点から客観的に見てみること」です。

なぜ、「1つ上の視点から見ること」が大切なのでしょうか?

それには3つの理由があります。

  1. 成長するための気付きが得られる
  2. 思い込みや思考の癖から脱する
  3. 上記2つ(気づき・癖からの脱出)を基にして創造的な発想ができる

「自分がわかっていないこと」が何なのかを知らないと成長もできませんし、「思い込みをしている」ことにも気づけません。

そして、「わかっていないこと」に気づくためには「1つ上の視点から見る」ことが重要です。

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(矢印はミドノン記入)

この絵における「上昇する矢印」こそ、メタ思考だと言えるでしょう。

問題解決におけるメタ思考

皆さんは(上司やお客様から)「ドローンについて調べて報告して」と言われました。次に取るべきアクションを1分間でなるべく多くあげてください(目安:10項目)。

メタ思考トレーニング の演習問題の1つです。

あげられるアクションは、次の2種類に大別できます。

  1. 「どのように調べるか」など「調査を実行する」ことを前提とするアクション
  2. 「なぜドローンについて調べるのか?」と「問題そのもの」に疑問をもつアクション

問題解決におけるメタ思考は2です。

つまり、いきなり問題を解き始める(左図)のではなく、まず「問題そのものについて」考える(右図)のです。

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「ドローンについて調べる」という指示であっても、その先には「ドローンをつかってやりたいこと」があるはずです。

その「やりたいこと」を把握したほうが、良い結果となるのは間違いないでしょう。

メタ思考には2種類ある

メタのレベルに上がるための方法論・応用には2種類あります。

  1. 「なぜ?」を用いる「Why型思考」
  2. 「類似のもの」から推論する「アナロジー思考」

この2つについて、気になったことを順番に書いていきます。

「Why」だけがメタの階段を登れる

Whyと他の疑問詞は何が違うのか

「なぜなぜ分析」という言葉、研修などで聞いたことありませんか?

私は新入社員研修で聞きました。

そのときは「ほーん」とスルーしたのですが、よく考えれば「どうして『なぜ』なのか?他の疑問詞ではダメなのか?」ってなりますよね。

Why以外の疑問詞というのは基本的にはすべて「具体化」のための疑問詞です。これらは「与えられて問題をどのように解くか」のヒントは教えてくれますが、「そもそも問題は違うところにある」ことを教えてくれる可能性があるのはWhyという言葉だけなのです。

文章だけだとわかりにくいな……

次の図を見ると直感的にわかります。

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Why以外(When,Whoなど)は「提示された問題」の枠内で、どんどん具体化していきます。。

それに対してWhyは「なぜコレをやるのだろう?」と「提示された問題」の上位目的を考えることができるのです。

Whyの使い方

「上位目的を考えられる」Whyはどのように使うのでしょうか?

次の図のように「与えられた問題」を素直に解くのではなく、「その問題が与えられたのはなぜか(上位目的は何か)」を考えます。

そして「上位目的を解決するにはどうすればいいか」を見つけ出すのです。

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ここで大切なのは、上位目的が1つであるとは限らないこと。

更に言うと「自分の考えた『上位目的』が正しい」とは限らない。

だからこそ、1つの「与えられた問題」に対してたくさんの「上位目的」を考える(仮定する)必要がある。

メタ思考トレーニング では次のようにヒントが示されています。

上位目的の方向性をいくつか指針として示します。

  • 「その先」に何があるのか?(調査や分析などの「その先の作業」)
  • 「その先のさらに先」の最終目的はなんなのか?(「なぜのなぜ?」)
  • To Do(アクション)の上位目的は、その先のTo Be(状態)を実現すること
  • ICTなどのツールが手段なら、その上の目的はなんらかの業務(利益、売上、コストなど)
  • 業務の上位目的は、経営上の目的(利益、売上、コストなど)
  • 「上司」からの依頼の上位目的は、さらにその上の「上司の上司」
  • お客様からの依頼の上位目的は、さらにその先の「お客様のお客様」 

Whyのデメリット

ここまで「Why型思考」の良いことばかりを取り上げましたが、当然デメリットもあります。

  • 時間がかかる
  • 相手を不快にする

「与えられた問題」をすぐに解くのではなく、「この問題を解くのはなぜだろう?」とワンクッションおくので時間がかかります。

また、「なぜ?」という問いかけは相手を不快にする可能性をもちます。

指示に対して「はい、よろこんで」とする場合に比べ、反抗的にとられるからです。

論理では無理でも「アナロジー」でなら導ける

なぜアナロジーが重要なのか

そもそも「アナロジー」とは何なのでしょうか?

一言で表現すれば、アナロジーとは類推、つまり、「類似のものから推論する」ことです。要は似ているものから「借りてくる」ということです。

ここで気になるのが「アナロジー」と「パクリ」の違い。

  単なるパクリ アナロジー
可視化度 目に見える 目に見えない
表層度 表層的 根本的(本質的)
関係性 単品の類似 関係・構造の類似
発見難易度 簡単に気づく 一見わからない
具体性 具体的 抽象的

パクリというのは抽象化をしないでそのまま具体のレベルで真似をすることで、アナロジーは一度抽象化してから再度具体化することで「抽象度の高い真似」をすることです。

どうも次の特徴があるっぽい。

  • アナロジーは原典を抽象化し、参考にしたことに気づかないようなもの
  • パクリは見てすぐにわかるような、表面的なもの

具体例が思いつかず、正直噛み砕けていません。

 

本題に戻って、なぜアナロジーが重要なのか?

それは「不連続な発想」を生み出すことができるから。

基礎原理・前提を積み上げていくのではなく、「他分野から借りてくる」という性質上、当然といえば当然の話。

そして「不連続な発想」は過去の延長を抜け出し、新しい世界へステージを進めるのに役立つ。

具体的にはビジネスで役立つ。

このようなアナロジー思考がビジネスで必要な理由は以下の三つです。

一つ目は、現状にとらわれない新しい発想ができることです。

(中略)

二つ目は、抽象化によって新しい概念を理解することができるようになることです。

(中略)

三つ目は、複雑な事象を他者に簡単に説明するためです。

「新しい発想 」というのはまさに「不連続な発想」そのもの。

また、「新しい概念の理解」「簡単に説明」はたとえ話を考えると理解しやすいでしょう。

 

具体例をあげるとパソコンの「メモリ」と「CPU」の話。

「メモリ」と「CPU」の違いをパソコンに詳しくない人に説明するとき、スペックを羅列してもわかってもらえません。

それよりも「メモリは作業する机の広さ、CPUは作業する人の性能」って例えたほうが伝わりやすいですよね。

アナロジーの使い方

アナロジーをどのように使うのか、次の図が概念を説明しています。

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このとき大切なのが、次のように「抽象化」「具体化」のはしごを極端に上り下りすることです。

  • 抽象化する対象は一般化しすぎることなく、具体的なものにする
  • 抽象化した特徴を一般的な言葉ではなく、使用先ならではの言葉に具体化する

一般化しすぎると、それを利用して出てくるアイデアも凡庸なものになる。

では、どのようなレベルがちょうどいいのか??

「離れていながらも共通で、しかもあまり他のものには当てはまらない共通点」を探すことが重要で、その微妙かつ最適な抽象レベルの選択が重要ですが、これは試行錯誤によって勘所がつかめてくるでしょう。

日常生活の中で何気なく観察した対象も「抽象化」しておき、「抽象化した共通点」のストックを持ちましょう。

何回も「抽象化」することでレベルもあがりますし、使いたい時にすぐ「具体化」することが可能になります。

 

「何からストックをつくるのか」に悩むと思うので一例を……

  • 動物や植物の変わった生態(蓮葉の撥水、蚊の無痛針)
  • 順番や流れ(起承転結、序破急)

アナロジーの弱点

「Why型思考」同様にアナロジーにも弱点があります。

「新しい発想 」=「不連続な発想」を可能とするのがアナロジーの力ですが、これは「論理に飛躍がある」とも言えます。

つまり、アナロジーは厳密な証明を論理的に積み上げるのには向いていないのです。

まぁ、何事も向き不向きがありますからね。

まとめ

この本を読んだ目的

メタ思考についての知識を得るため。

知りたかったのは次の3つ。

  • メタ思考とは何か
  • どのように役に立つのか
  • どのように鍛えられるのか

得られた知識

  • メタ思考には「Why型思考」と「アナロジー思考」がある。
  • 「Why型思考」は問題そのものを疑うことである
  • 「アナロジー思考」で突拍子もないアイデアを生み出せる
  • 「疑うこと」「パターンのストックを持つこと」により鍛えられる

その知識をどう活かすのか

日常でも「なぜこの作業が必要なのか」「何の目的で行うのか」「他に良い方法はないか」と疑問をもつように意識する。

アナロジーで使えるよう、気になるものがあったら抽象化してEvernoteにストックする。