理系大学生が後悔しない研究室の選び方

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こんにちは。ミドノンです。
つい先日、新しい後輩ができました。
卒業研究配属生です。

私の大学では3年生の2月から研究室に配属されることになっています。
まぁ、数週間したら別れるわけですが……

理系の大学のほとんどが同じように研究室というシステムをもっていると思います。
学部で卒業する人は1年間、修士の人は3年間、人によってはもっと長く研究室に在籍します。
同じ大学、同じ学部、同じ学科でも研究室によってその実態は大きく違います。

そして、卒業後の進路、人生すら異なることもあります。
そのため研究室の選択はとても大切です。

今回は理系大学生の運命の分かれ道とも言える研究室の選び方についてです。
なお、研究はほどほどで就活するタイプの人向けの話です。

研究に対する熱意にあふれる方はこちらの記事を参考にしてください。
博士課程まで進んだ方の意見なので、とても参考になると思います。

www.wynned.com

何を重視したのか

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私が研究室を選ぶときに重視したことは次の2つです。

  • 自分の就きたい職業につきやすいこと
  • 拘束時間が長すぎないこと

私は2年生のときから就きたい職業が決まっていました。
そして志望企業もある程度絞っていたのです。
それは入社するのが難しい難関企業だったので、就活の成功確率を高めることを第一目的に研究室を決めました。
そのため、まずは私の学校からその会社へ就職実績のある研究室を探しました。

また、研究室には拘束時間がとてつもなく長いところもあります。
どのくらいヤバイかの例を下に示します。

  • 始発から終電まで在室するのが当たり前
  • 週に2,3日泊まり込みは当たり前

のような研究室もありました。
そのため、就職実績の条件を満たしていたとしても、そのようなヤバイ研究室は避けるようにしました。

情報の集め方

私が行った情報収集は以下の通りです。

  • 部活の先輩から話を聞く
  • メールでアポを取ってから研究室に行き、説明をうける
  • 研究室のHPを見て業績などを調べる
  • 同級生と情報交換をする

これらの方法で情報を集めて希望する条件を満たす研究室に応募しました。

野望はどうなったのか

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3年生の2月、私は応募した研究室に配属されました。
しかし、私の野望が全て叶ったのかというとそうでもありません。
拘束時間は前情報どおり、長いものではありませんでした。
せいぜい、ゼミで自分が発表する番の直前に徹夜する程度です。

しかし、2年生のときから入社したかった企業、業界に就職することはできませんでした。
その業界に注力して就活をしたのですが、すべての企業でお祈りされてしまいました。
つまり、私が研究室を選んだ1番の目的は達成できなかったのです。

志望業界に進めなかった私は失意の中、就活を続けました。
しかし、なかなかうまく行きません。
最終的には研究室のおかげで進路を決定することができました。

このへんの話はまた別の機会にでもします。
伝えたいのは研究室によって将来が決まる、というのは大げさではないということです。

就活する上でインターンは大きな役割を果たします。

しかし、研究室が忙しすぎるとインターンに行くこともできないので気をつけてください。

どんな軸で選ぶべきか

私の研究室選びは失敗ではなかったですが、大成功でもありませんでした。
このブログを見ているあなたには失敗してほしくありません。
研究室選びをする際に役に立つページを紹介するので、参考にしてください。

重要度順に並べてみた

研究室の選び方 – 『このラボだっ!』と決めるその前に – – たかはしけいのにっき

こちらの方は重要度順を次のように書いています。

  1. 研究室主催者PI(Principal Investigator)と相性が合うか?
  2. 研究室のホームページは定期的に更新されているか?
  3. 研究室メンバーやその他HPからわかること
  4. 政治についての注意
  5. 研究室の部屋やその外壁などからわかること
  6. 自分が「意味がある」と思える研究内容を扱っているラボを選ぶ

私も1が一番大切だと思います。
ですが6についてはあまり同意できません。
研究室配属前の段階では知識量が少ないため、研究内容についての判断が難しいからです。
また、研究室配属時点では興味がなくても、やっているうちに夢中になるということも往々にしてあります。

チェックすべき項目は?

next49.hatenadiary.jp

私が検索するとよくたどり着くブログです。

チェックしたほうが良い項目が箇条書きになっていてわかりやすいです。
個人的には以下のポイントを大切にしたいな、と思います。

  • 自分の進みたい専攻宛に来ている求人票を20社ぐらいチェックしてみる
  • そもそも研究室のメンバーは何人か?
  • 修士修了生の進路(就職状況)、進学状況はどうなっているか?
  • 学生が著者の論文発表・口頭発表の状況
  • 平日の夜10時くらいの研究室の様子は?
  • 朝9:00くらいの研究室の様子は?
  • 休日の研究室の様子は?
  • 他の研究室の人から目当ての研究室の評判をチェック

まとめ

研究室選択はその後の人生にも影響を与えうる、重大なイベントです。
後悔しないためにも適当に決めるのはまずいです。
しっかりとポイントを見て決めてください。

コメント

  1. 化学系の大学3年生 より:

    ミドノン様

    こんにちは。いつもブログ読ませて頂いております。
    私は某私立大学の化学系3年生(女)です。

    相談①
    私は大学院で外部の院を受験する、いわゆるロンダをするかどうか迷っています。(今の大学は偏差値50代ぐらいの大学です。)

    「今いる大学で4年次+院2年間の3年間じっくり研究して成果を出したほうが良い。就活では中身で勝負だから大学は関係ない」と言う派と、「中身で勝負なんて綺麗事だ。院で外に出たほうが絶対良い」と言う派がいて決めきれずにいます。

    そこで次に問題になってくるのが研究室選びです。研究室を選ぶ際に、院で外に出るのを優先してコアタイムもない緩い研究室にするか、例え1年間でも自分が成長できるであろう環境(学会発表に行く回数がかなり多い+論文出版も目指す;研究室に泊まるほどブラックではないらしいが、夜19:00〜20:00ぐらいまで残っている人が多い)を優先して多少厳しいところにするかで迷っています。

    研究室選びとロンダ等を含め進路について色々アドバイスを頂けたら幸いです。

    相談②
    「化学工学系はライバルが少ないので就職にも強いし、将来的にも活躍できる場が多い。」と教授が力説しているのを聞いて化学工学系の研究室にも興味を持っています。(相談1でお話しした、いわゆる厳しめだが成長できると言われている研究室)

    化学工学系だとメーカーなどでは生産技術職に就く人が恐らく多い?ですが、よくネットで「生産技術は土日にメンテなどが入ることがあるので休みが取れない。」「職場が危険と隣り合わせだ。」「職場は体育会系色が強い。業務内容的にも体力がないとやっていけない。」等聞くのでビビっています。実際のところどうなのでしょうか?もちろんその会社にもよると思いますが、ミドノン様の場合はどうなのでしょうか?生産技術職について詳しくご教示頂けたら幸いです。

    長文失礼いたしました。

    • ミドノンミドノン より:

      化学系の大学3年生 様
      コメントありがとうございます。
      この度は返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。

      1ロンダについて
      私自身が学部・大学院と同じ研究室に進んだため、他大学院進学に関する知識が乏しいです。この前提の上で参考にしてください。
      結論から言うと、修士で就職するならロンダしない方がいいかと。
      修士で就職する場合M1の途中で就職活動が始まるため、進学した研究室や新規テーマに慣れた頃に就活する羽目になります。

      2 研究室選びについて
      「院で外に出るのを優先してコアタイムもない緩い研究室にする」とありますが、他大学院進学と緩い研究室の関係がいまいちわかりません。
      進みたい分野を選べば良いかと。

      3 生産技術職について
      ・生産技術は土日にメンテなどが入ることがあるので休みが取れない。
      →定期整備などの特別なケースで土日出勤することはあります。ですが、その場合は代休がありますので、「休みが取れない」と言うことはありません。

      ・職場が危険と隣り合わせだ
      →確かに危険な物も多いですが、だからこそ安全に気を使っています。
      作業するために様々な手続きが必要となりますし、正直なところ「安全」に関する意識は研究室に比べてだいぶ高いと思います。

      ・職場は体育会系色が強い。業務内容的にも体力がないとやっていけない。
      →現場に近い仕事が多いので、ある程度は当てはまります。ただ、「清算技術職」だからと言うよりも、企業全体の雰囲気によるところも大きいです。

      いろいろ書きましたが、私の経験ベースでの話です。
      化学系の大学3年生様に当てはまるかはわかりませんので、是非いろいろな人に話を聞いて情報のN数を増やして良い判断の材料にしてください。
      研究・就活など、これからの成功を祈念しております。

      今後も弊ブログ「MidoNote」をよろしくお願いします。